試行錯誤のタチウオジギングのリーダーについて
タチウオジギングのリーダーについて
タチウオジギングは、初心者でもやり込んだ人も楽しめるジギングの1つですが、初心者とやり込んだ人の違いはジグロスト数にも出るように思います。ジグロストは、ジグそのものの損失もショックですが、時合いでの一人出遅れやカットされたときのタチウオがドラゴンだったら・・・と非常にネガティブになりますので、それを極力をさえつつ、バイト数も減らさないような工夫が必要になると思います。
今回は筆者が色々試したリーダーについて紹介しようと思います。
ジグロストの傾向・特徴
タチウオは、非常に歯が鋭く、よくジグロストすることがあります。ジグロストの状況としては、
1.ジグの動きについていけずに、バイトタイミングを逸してリーダーを噛んでしまう。激しいダートやスライドをさせている時に多い現象です。
2.ファイト中にリーダーが歯に当たって切れてしまう。
3.ファイト中のジグを横取りしようと他のタチウオがリーダーを噛んで切れてしまう。
4.PEとリーダの結束部分をシラスか何かを間違えてバイトする。
5.ラインマーカー(特にメータ単位の白いマーカー)をベイトと勘違いしてバイトする。
などのパターンがあると思います。
これらの特徴としては、当たり前ですがラインに歯が触れた為に起こる事象となります。つまりは、リーダーに歯が触れないようにするか、ある程度の対策をするということになるかと思います。
考え得る対策
ジグロストを恐れて対策をして結果タチウオからのバイトが減ってしまっては意味がないので、筆者の経験で実践した方法をご紹介します
1.リーダーを通常より太くする
これは一番安易な方法でした、一度ナイロン100lbsまで太くしたことがありますが、太ければよいというものではなかったようで、ジグの動きは悪くなるし、潮の影響が出るし、太いことで過信してしまい少しぐらいの傷ならと・・・結果ラインブレイク、、、。で一番いけないのはバイト数が減ったこと、前述の複合要素かと思いますが、ほんとに見るも無残に当たらなくなりました。
2.ワイロンを先糸にする
こちらは金属ラインを使えば、タチウオの歯では切られないと次に安易に考え始めた頃に使ったリグです。
作成方法としては、ワイロン38~40を50cm~60cmでカットし、その両端をスリーブでソリッドリングとスイベルをつけるというものです。導入当初は、自己満足でよいと思ったのですが、これがタチウオが甘噛みするとワイロンの被膜が破れてきてしまい、非常に残念なことになりました。ただ、1日通しで使っても被膜はなくなりワイヤーが出てしまいましたが、強度は問題ありませんでした。
難点は、現地(釣り場で)生産しにくいことと、思った以上に先糸部分が重くなりフォールでのジグアクションが思った通りに出ていない気がすることです。
このような感じで作成することができ、準備をしっかりしておけば付け替えは時間は掛かりません。
3.メタルラインを先糸する
昔は、グレメタルを使っていましたが、最近はダイワさんが太刀メタルというのを出しておりますのでこれのご紹介です。これは、タチウオに使いやすいラインナップで6,8,10,12lbsで出ております。こちらを普通の糸のように使います。PEからフロロ5号のリーダーを繋いだら、フロロ5号リーダーと太刀メタルを電車結びで連結します。
これでOKです。富山の幸導丸や焼津の橋安丸で使っていましたが、これが切れてのラインブレイク(ジグロスト)は一切ありませんでした。また電車結びでのすっぽ抜けもありませんでした。ただ、1シーズンで使用をやめております。
理由としては、
・リーダーが高価(6mで定価2,000円)であること。
・透明ではないこと→見切られているのではと思われるシチュエーションがあった為。
・太刀メタルがパープルコーティングしてあるため、タチウオに甘噛みされると、カラー部分が剥がれてきて見苦しいこと。
・剥がれに伴う水流の変化があるのではと気になったこと。
・使い続けると1日もたずにキンクやヨレのような状態となること。
特に釣行中のメタルラインのヨレや剥がれが気にならなければ、ジグロストをほぼ防いでくれるいいものだったとは思います。
4.フロロカーボンラインでの多段(先糸)リーダーとする
これは、現在進行形で使っているリグですが、PEから一段目のリーダとしてフロロカーボンライン5号(場合によっては4号)を5m程(2~3ヒロ)つけて、その先糸にさらに10号~12号のフロロカーボンラインを50cm程つけるという方法です。
この方法は先糸のチェックと結びなおしの手間さえ惜しまなければかなりコスパの良いリグとなります。
私が利用するのは、メインリーダーにフロロカーボン5号・先糸にフロロカーボン10号です。ナイロンで太い方が結びやすくてという方もありますが、ナイロンは傷が入ってしまうと急激に強度がなくなってしまう(横に割けるらしい)ため、フロロ(縦に割けるらしい)をお勧めしています。ショックリーダーとしては5号という細めのフロロが入っているので緩衝としては問題ないと思います。
私が利用しているのは、コスパメインで考えておりますが、やはり品質も気にしたいところですので、やはりフロロカーボン(ポリフッ化ビニリデン)を世界で初めての開発・販売した、株式会社クレハのシーガーをお勧めしています。
価格としてもAMAZONで5号100mが1,100円くらいから10号でも1,600円ほどで購入できます。ここまで安ければ頻繁なカット・交換でも気になりません。というかタチウオジギングでは頻繁なチェック・交換がラインブレイクを防ぎ、不意に来るドラゴンへの一番の対策ではないかと思っております。
リーダーの作り方(多段リーダーの結合方法)
PEとメインリーダー(フロロ5号)との結合は、みなさんの好きな方法(PRノットでもFGノットでもなんでもよいと思います、PEとリーダの結合はシーガーさんのHPで載っているので是非参考にしてください)
この記事ではメインリーダと先糸の結合方法をご紹介します。
先糸になるフロロカーボン10号をライターで炙って焼きこぶを作ります。
ユニノットで結びます。先糸はそのままです。電車結びをしないと抜けてしまう気がするかと思いますが、ここは我慢です。
ある程度締めこんだ状態で結び目を成型しコンパクトにしたうえで
再度締めこむながら、焼きこぶまでスライドします。
後は、残ったメインリーダの端をカットして焼きこぶを作ります。
これで終わりです。オルブライトノットをお勧めしている方もいますが、私はあまり得意ではないですし、この交換が必要な時はタチウオの群れが来ていて数を伸ばさないといけないタイミングだと思います。そうなると数秒でも早くできた方がいいはずです。
また、途中でも書きましたが、電車結びはやめた方がいいです。電車結びをしてしまうと先糸フロロが太すぎてタチウオ専用ロッドのトップガイドが通らなかったり、ジグを投入するときに引っかかってバックラッシュをしてしまう恐れがあります。
筆者はここ2年ほど、このリーダーシステムでやっていますが、まだ一度もこのシステムで抜けたということはありませんので強度的に問題ないと思っております。
まとめ
タチウオジギングにおけるリーダーの位置付けは、非常に重要な要素だと思ってます。もちろんジグ・アシストフック・アクションなども大事ですが、切られてしまっては元も子もありません。この部分を如何に解決するかでその日の釣果への影響が大きくなるのではないでしょうか?
いま私が使っている、多段(先糸)リーダーも色々懸案されてまた来年は新しいブームが来るかもしれませんが、タチウオジギングに関しては常に最新情報を入手しつつ、最適なリグを選択していきたいものです。
補足
リーダとは話が違いますが、ジグロストの傾向でご紹介した中の、ファイト中でのジグロストですがこちらの解決方法としては、リーダーをどうするということではなく、アシストフックをどうするかに依存しているところが大きいと思いますので、こちらに関しては後日記事にしたいと思います。
ディスカッション
ピンバック & トラックバック一覧
[…] 「先糸」バージョンのリーダーの繋ぎ方は別記事(タチウオジギングのリーダについて)でご紹介します。 […]